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〔小矢部市〕2000年竣工
所在地：富山県小矢部市

この葬祭会館は貴重な縄文土器が数多く出土する桜町の地に新しい儀式の創造を心がけ、市民の方々が利用しやすい施設となるように計画した。

大小２つのホールを併せ持つこの施設は、建築（とりわけ葬祭会館）としての象徴を強調するため、ホールを建物の中央に配置し、中心性、求心性を持つ平面形態でまとめられている。余白の領域として。坪庭を３ヶ所設けることによって、高揚と余韻を与えるように配置し、静寂へのシークエンスをねらっている。

また、夜になれば、ファサードの開口３２．５ｍに立ち並ぶ列柱がライトアップされ、建物そのものがサインの光となる。
外装はコンクリート打ち放し、タイル、アルミパネルで構成され、周囲の騒音や視線を防ぐため、極力開口部を制御した。内装は自然な材料を多様し、空間の骨格となる天井高さ、広がりで精神性を高め、清楚で厳かな空間を創造している。その高さ５．０ｍの天井から降り注ぐ光はやわらかな光となるよう天井面のデザイン、器具を工夫した。

サンクリークおやべの新しい儀式空間が人々の共感を呼ぶよう願っている。

建築データ
発注：サンクリークおやべ
設計協力：
水野建築構造事務所（構造）
葵設備設計事務所（設備）
施工：石黒・前田・片山建設共同企業体
敷地面積：4,437.93㎡
建築面積：1,214.28㎡
延床面積：1,076.17㎡
階数：１階
構造：鉄筋コンクリート造＋鉄骨造