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［社会福祉法人　小矢部福祉会］　2006年竣工
所在地：富山県小矢部市

1997年のⅠ期工事から９年たった後、定員30名のユニットケアの増築である。
Ⅰ期の作品でも述べたが、敷地の周りは大自然に囲まれた豊かな立地である。
その際に、まず気を付けたことはⅠ期の計画でも配慮していたことである。

それは

１．敷地内にあった樹木等はその場の資産として考え、それらを生かす方向で設計を進める。
２．自然との共存、圧迫しない建築を目指し、１階の平屋建てとし、緩やかな勾配の屋根とする。

上記のことを踏襲し、Ⅱ期工事の計画を進めた。

敷地は山の高台にあり、施設にアクセスするには登り道を上がってこなければならない。その際、千羽のシンボルとなるようなものを目指し計画した。それは風格を持ちつつも、やさしく大らかなデザインであること、そして自然に溶け込むような風景となることを目指した。

この建物は少人数（７～８名）の４ユニットで構成され、一般家庭と変わらない環境で過ごせるよう、温もりある空間づくりを目指した。
それぞれのユニットごとに、入り口を玄関らしく設え、また、自分の家で過ごしているような気持ちになれるよう配慮した。

中央部に多目的に使用できるパブリックスペースを設け、交流の場となるように計画した。

建築データ
発注：社会福祉法人　小矢部福祉会
設計協力：司構造計画事務所（構造）
建築環境設備（設備）
施工：山ワ建設工業
敷地面積：13,419.00㎡
建築面積：1959.00㎡
延床面積：1959.00㎡
階数：１階
構造：鉄筋コンクリート造